「すいませーん。普通科1の2の雨辻です。先生、落し物とかって…」


事務室に入って先生らしき人に話しかける。


落ち着いた雰囲気の男性だ。


足が長い。相当な長身だな…


「落し物…?いや、来てないけど。ていうかごめん、俺、生徒な。3年2組。」


「そうなんですか?!すいません。」


よく見たらブレザー着てないけど制服だ。


老けてるって言ってしまったようなもんだよな…。


「いや、慣れてるから。てかここ基本的には先生いないから、あてにならないぞ?」



「あー、まじすか。」



「基本的に落し物も届かないし。何落としたんだ?」



「か、鍵…を。落としたというか無くしたというか…。」



「おう…それはまずいな。役に立てなくてゴメンな。まぁ届いたら連絡するよ。pypyやってる?連絡先もらえる?」


pypyはユーザー数1の連絡アプリだ。


メールよりやり取りがしやすいのでこっちも助かる。


「あ、はい。すいません。何から何まで。じゃあ、よろしくお願いします!」


連絡先を交換したので、とりあえず教室に戻る。


その男性、ユーザー名はユーキ、さんは手をひらひらと振っていた。


そういえば、本名知らないな。



てかあのひと授業には出ないのか?