【1ー2】


あった。俺のクラス。


2組。


成績順にクラス編成のはずだから、まぁまぁか。


「お、お帰り、不良少年よ。」


教室に入ると、俺の席に堂々と座っている友人が手を挙げた。


「カズ…面白がってるだろ。」


てか不良少年って…


「入学前から生徒指導室連行される髪の毛を恨めよ」


「うるさい、地毛だっつの。」


カズ。本名、白岡 和臣_シラオカ カズオミ_。


俺の中学一年生からの親友。


いつもおちゃらけてるけど、髪の色は黒だし、制服もちゃんと着ている。


頭もそこそこいいし、運動は抜群。


女子にはやさしいし、性格もまぁ温厚。


簡単に言えばいいヤツ。


ついでにつり目なのに怖い印象を受けないほどの笑顔の持ち主。


また、ついでに顔の造形まで綺麗ときた。


「和臣くんっていうんだ!かっこいいねー」


出席名簿見て、名前の確認してる女子までいる。


なんてやつだ、怖い。


カズと一緒にいると目線がこっち来る。


「お前といると疲れるよな。」


「え?!なにそれ?!ひどっ」


しかも気づいているのかは知らないが、女子のことは気にもしていない。


「はぁー。」


「え、ちょ、なに?!今のため息!!」


「……はぁー。」