「いってきまーす」



ちょっとマシになった自分の見た目にテンションを上げつつ、家を出る。



これで目立たない。




まぁ、昨日の時点でかなり目立っちゃったんだけど…。



まぁ人の噂も75日ってね。



「あ!!」



…え?



「あ!!九重先生!」


家を出てすぐ、後ろから声が聞こえて振り返ってみると、九重先生が笑顔で走ってきた。


てか、足速い!!


「吟葉ちゃん!!今日、部活見学来てね!」


衝突しそうな勢いで走ってきた先生にギクリと顔をひきつらせる。


ここ通学路で友達でもなんでもない人たちだけど、同じ高校の生徒が歩いているのに!


「あ、はい。あの、学校では男なので、吟-ウタ-って名前になってるので、そっちでお願いします。」



「あら、ごめんなさい。そうだったわねー」


そう言うと、先生は口は軽いのに顔から物凄い申し訳ないオーラがでている。



昨日みたいに。こっちが申し訳なくなってしまう。



一言でいえば、魅力的な人だってことだけど。



そういえば、先生もこの近くに家があるのかな?



「先生もこの近くに住んでいるんですか?」




「いいえ、私は電車通勤だから桜木駅から歩き。ウタくんは家近いの?」




「はい、今家を出て来たところです。」



そうか、駅は私の家からはあんまり近くないけど、学校への通り道か。



皆たくさん歩くなぁ。



というか、学校が駅から遠いのか。



自転車の人もいるし。



私の家から学校でも20分は歩くし。