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はぁ。入らないとだよね。目立ちたくないな…。


仕方なく窓際の一番前の席に腰を下ろす。


またどこからかクスクスと笑う声や、軽蔑のような視線を感じるけど…。


結構なれた。


人間って慣れるの早いな。


慣れたくない事柄だけど。


ガラガラッ


「はーい、皆さん、入学おめでとう!!これから入学式よー!」


これまた綺麗な人。


綺麗なショートの黒髪がサラサラと流れている。


背も高めで高圧的な印象なのに、ハイテンションなのと、可愛らしい笑顔で相殺されている。


担任の先生なのだろう。


気持ちのよい挨拶。


好印象だ…な…?



誰かを探している?キョロキョロと回していた首が窓際の一番前=私の席で止まる。



こっち、見てる…?いや、ガン見してる…っ!!



しかもすごい速さで近づいてくる!!



「あ、あの、なんですか」


半径一メートルの近さに来た先生の顔から若干後ろに逃げつつ、控えめに聞く。


「沢本さんね…!理事長から聞いて、私、貴女のファンで__モガッ」



この人…!人前でなんてことを!!


思わず先生の口を手で塞いでしまった。



「ちょ、先生?その話はまたあとでいいですか?」


「え?」


先生はなぜ?と言った顔でキョトンとしている。


天然か!!


「目立ちたくないので」


こっそりと耳打ちすると、



「ご、ごめんなさい?!私ってば何てことを!!」


と、大声で言ってしまったので。


「せんせー知り合い?」


「えー?こんなんが?」


ほらぁ!!もう注目されてる!