これは、今から4年前の話。
私、今田有紗は13才。中学1年生。

わたしの心が壊れた、忘れもしない年。

「おねぇ!!!」

突然のおねぇの死だった。

大好きだったおねぇ。

なんで...ってずっと叫んでた。

おねぇが死んだ理由。

それは、おねぇが総長をしていた族。"蝶"(通称アゲハ)。
アゲハと対立していた、スペアという族との喧嘩におねぇは一人でいったらしい。

おねぇのお通夜が終わって、家に帰り自分の部屋でこもる。
ふと、机の上の雑誌が気になり、何気なくパラパラめくる。

ヒラッ

何か白い封筒が落ちてきた。

-有紗へ-
そう書かれてあった。
開けると、その中にはキレイな蝶のピアスと1枚の手紙。

有紗へ
こんなことになってごめんね。
でもね、わたしにはアゲハのみんなを守る役目があったの。
わたしは、アゲハのみんなも、家族も同じくらい大切だった。

有紗、わたしが大好きなアゲハを、アゲハのみんなを守ってくれないかな。
もし、引き受けてくれるなら、そのピアスつけてね。
あと、副総長に連絡してみて。

勝手を言ってごめんね。

.....おねぇ。

わかったよ。おねぇ。
わたしが守ってみせるから。