高校1年の春。

友達と一緒に部活を見学しに行ったときだった。

テニス部の隣でやっていたサッカー部を横目で見る。

そのとき、あたしはドキッとした。
心臓の鼓動が速くなる。

あたしは目についたその人を見つめる。

軽やかに敵を交わし、華麗にボールを蹴ってシュート。
ボールは見事、ゴール。

そんな彼がとてもカッコよかった。


あたしは彼に一目惚れした。


彼は女子から人気が高かった。
名前もすぐにわかった。
五十嵐 蓮人。

話したこともない、全然彼のことも知らない。


…でも、彼を見かける度に胸がドキッとする。


彼のことをもっと知りたい。


それがあたしの願い……