「…………。」 “キーンコーンカーンコーン。” チャイムの音が霞んで聞こえる。 ボーっとしっぱなしだった。 何だか、空っぽになったみたいで。 「涼香。」 「あ……乃。」 にこっと笑って前の椅子に座る乃。 幸せそうな良い笑顔。 私の欲しがっていたはずの物。 でも、どうしてこんなに悲しいんだろう? 「今日、変だよ?ボーっとして。」 「あ、うん。考え事。」 それでも、失う事を恐れてる。