「やべ、俺ギター出しっぱなしだ!!」 「え……。」 すっかり濡れて、視界がぼやけていた。 「ほら、涼香ちゃんも!!」 「え、ちょっと……。」 “ギュッ。” 強く引かれる手に、私は戸惑うしかなかった。 温かな、大きな手。 私は不覚にもドキドキしてしまっていた。