「え?」 声が大きかったのかその人はこっちを向いた。 「あ、すいません!!」 「え、ちょっと……。」 顔を赤くしてそそくさと早足で逃げていく。 「あの、そこの人!?」 「すいませんすいません!!」 怒ってるような口調だったから、怖かった。 “パシッ。” 「キャッ……!」 思わず悲鳴を上げて、恐る恐る顔を見る。 息を切らして、私をじっと見ている。 何だか、怖い……!! 「ご、ごめんなさい……。」 「へ?」