「どうして俺、ここに居るんだよ」
すると花はクスリと笑った。
「宏太が元気ないから」
「は?」
「現実の宏太は今、病院で昏睡状態だよ」
俺の頭の中ははてながたくさん浮かんでいた。
「宏太が元気ないから、ちょっと一緒に居てあげようかな って思ったの」
それを聞いた瞬間、俺はまた花を抱きしめた。
「なんで死んだんだよ—…」
「あの日あたしね、宏太の家に向かってたの」
初めて聞く事実。
「向かってる途中に、向こうの方に、謙斗くんっぽい人見えて…」
「うん」
「それで、「謙斗くーん」って 叫びながら、左右確認して 横断歩道渡ってたの」
嫌な予感がした。
「そしたら、居眠り運転の大型トラックが、あたしに衝突してきたの」
君はそんな風に命を落としてしまったんだね。
