「宏太...宏太—…?」
誰かが俺を呼んでいた。目をゆっくりと開けるとボヤけた視界が広がった。
「宏太」
「———花...?」
なんで、ここに居るんだ。やっぱり夢だった?
上半身を起こすと、そこは昼間の俺の部屋だった。
「目、覚めた?」
「花—…」
姿を見るなり、俺は花を抱きしめた。
「夢か—…」
「あたしが死ぬ夢?」
「———え?」
花は、俺の顔を覗いて言った。
「夢じゃないよ」
「で、でも、ほら。 花はここに居るし」
「あたし、死んでるんだよ」
意味が解らなかった。
「じゃあ…、ここはどこ?」
「あの世とこの世の堺。的な?」
花が首を傾げながら言った。
「どうして俺、ここに居るんだよ」
何もかもが意味が解らない。
