病院に運ばれてから2時間後。
花はこの世を去った--
病室には、俺と謙斗しか居なかった。花には親が居なかった。だから、ずっと一人ぼっちだった。
「———花…」
やけに静かな花の頬に手をやった。
冷たかった。
「大型トラックと正面衝突だったようです」
花の身体はもう残酷な姿だった。
花の頬をつねった。「痛いよ」って前みたいに、笑ってくれない君。
「…いつまで寝てんだよ」
これはきっと、現実じゃない。
まだ夢の中だ。
「花—…、なあ‥ 返事くらいしろよ」
口は笑っているのに、目からは大粒の涙がこぼれた。
「…うぅ……、なんでだよ—…」
足の力が抜けて、俺は床に崩れ落ちた。
「なんで…、花なんだよ—…」
もう君は…
---目を覚まさない。
