失恋してから1年後、
私は無事に志望校に合格した。
最後の方の学校生活は、バタバタしていて、九条の事を考えるのも少しずつだったけどなくなっていった。
でも、やっぱり気持ちは止まったままで。
なかなか一歩を踏み出すことができなくなっていた。
ただ私は怖かっただけなんだと思う…
本当はどこかで期待していた自分がいたんだ………
私は朝早く起きて、高校の制服に身を包む。
身だしなみをしっかりと整えてから、
鞄に学校に必要なものを詰め込んで行く。
そして、髪の毛を整え、私はお母さんが朝食を作り終えて待っているリビングに向かう。
「お母さんおはよう」
「あ、瀬奈、おはよう。制服似合ってるじゃないの〜やっぱりそこの学校の制服は可愛いわねぇ」
「ほんと?変じゃない?」
「変じゃないわよ」
お母さんも褒めてくれたんだから、
きっと大丈夫。
私が通う高校は、制服が可愛いと有名でそこに入りたいって思って志望する子がほとんど。
私も中学の頃から密かに憧れてはいたけど、ここの学校にしたのは家からもそう遠くなく、私の親友の、渡瀬 鳴海(わたせ なるみ)がそこに行くからだ。
鳴海とは小学校からの付き合いで、
クラスはあまり離れたことがない。
そして私の良き理解者。
恋愛に関して、私によくアドバイスをしてくれて背中を押してもらっている。
それに、私は可愛いわけでもないし、なんの取り柄もない。
髪の毛は茶色で、肩までの長さ。
本当にそこら辺にいる平凡な女子。
それに対して、鳴海は可愛い。
背もスラっと高く、長い手足。
黒くて綺麗な長い髪はポニーテールでまとめられている。
男子はきっと鳴海のことほおって置かないだろうな……
どうしよう、九条までもが鳴海を好きになっちゃったら………
いやいやいや。もうよそう。
それに、九条の事をそういう気持ちで見ちゃダメだって決めたばっかじゃん…
早く進まなくちゃいけないのに、
それを止める何かが私の中にある。
消したくないって気持ちが私の中にある。
無理やり消そうとして、
苦しめてるのは自分ってことに気づいてはいるけど、気持ちを戻すことは出来ないから………
考え事をしながら朝食を済ませると、
私はもう一度だけお母さんに身だしなみのことで質問する。
「ほんとに変じゃないよね?大丈夫だよね?」
「もう、大丈夫だって言ってるじゃないの」
お母さんは呆れ気味に微笑んだ。
「よし。今日から頑張れ、私。
お母さん、行ってきます!」
自分に言い聞かせながら私は玄関のドアを開けた。
私は無事に志望校に合格した。
最後の方の学校生活は、バタバタしていて、九条の事を考えるのも少しずつだったけどなくなっていった。
でも、やっぱり気持ちは止まったままで。
なかなか一歩を踏み出すことができなくなっていた。
ただ私は怖かっただけなんだと思う…
本当はどこかで期待していた自分がいたんだ………
私は朝早く起きて、高校の制服に身を包む。
身だしなみをしっかりと整えてから、
鞄に学校に必要なものを詰め込んで行く。
そして、髪の毛を整え、私はお母さんが朝食を作り終えて待っているリビングに向かう。
「お母さんおはよう」
「あ、瀬奈、おはよう。制服似合ってるじゃないの〜やっぱりそこの学校の制服は可愛いわねぇ」
「ほんと?変じゃない?」
「変じゃないわよ」
お母さんも褒めてくれたんだから、
きっと大丈夫。
私が通う高校は、制服が可愛いと有名でそこに入りたいって思って志望する子がほとんど。
私も中学の頃から密かに憧れてはいたけど、ここの学校にしたのは家からもそう遠くなく、私の親友の、渡瀬 鳴海(わたせ なるみ)がそこに行くからだ。
鳴海とは小学校からの付き合いで、
クラスはあまり離れたことがない。
そして私の良き理解者。
恋愛に関して、私によくアドバイスをしてくれて背中を押してもらっている。
それに、私は可愛いわけでもないし、なんの取り柄もない。
髪の毛は茶色で、肩までの長さ。
本当にそこら辺にいる平凡な女子。
それに対して、鳴海は可愛い。
背もスラっと高く、長い手足。
黒くて綺麗な長い髪はポニーテールでまとめられている。
男子はきっと鳴海のことほおって置かないだろうな……
どうしよう、九条までもが鳴海を好きになっちゃったら………
いやいやいや。もうよそう。
それに、九条の事をそういう気持ちで見ちゃダメだって決めたばっかじゃん…
早く進まなくちゃいけないのに、
それを止める何かが私の中にある。
消したくないって気持ちが私の中にある。
無理やり消そうとして、
苦しめてるのは自分ってことに気づいてはいるけど、気持ちを戻すことは出来ないから………
考え事をしながら朝食を済ませると、
私はもう一度だけお母さんに身だしなみのことで質問する。
「ほんとに変じゃないよね?大丈夫だよね?」
「もう、大丈夫だって言ってるじゃないの」
お母さんは呆れ気味に微笑んだ。
「よし。今日から頑張れ、私。
お母さん、行ってきます!」
自分に言い聞かせながら私は玄関のドアを開けた。