「九条…」
「ナイスタイミングだね!
ほら!霧山さん言いなよ!」
なにこれ…完全にいじめじゃん………
泣きたくなっていると、救世主とでも呼びたくなってしまうような自分物が教室にやってくる。
「瀬奈ー!ごめんー」
謝りながら教室に入って来るのは、
職員室へ呼ばれていた鳴海。
「鳴海っ!」
私が鳴海の名前を呼ぶと、鳴海はびっくりしてたけど、すぐに異変に気付いたのか、声を低くする。
「瀬奈、これなに?」
「あ…えっと…」
「九条くんと、霧山さんの噂がどうか確かめてる途中だよ」
さっきの彼女がそう告げる。
「噂?」
九条も、鳴海も知らないのか…
「九条くんと、霧山さんが付き合ってるっていう噂」
「なんで言うの!!!」
私が大声で言うと彼女は、
怪訝そうに目を細めて、
「うるさいな!
本当かどうか確かめてるんだから、
霧山さんは黙っててよ!」
私はさすがにもう無理と思って、
止めるのをやめた。
彼女のとなりで脱力していると、
「ねえ、それってさ」
「なに?渡瀬さん」
「嫉妬、でしょ?」
教室がザワザワし始める。
「鳴海?」
「なによ!嫉妬?だれに!」
顔を真っ赤にしながら叫ぶ彼女。
「あんたが、瀬奈に嫉妬してんでしょ?
あんたは九条のことが好きだから。
だから、瀬奈をそうやっていじめてんでしょ?」
睨みながら鳴海は答える。
私に嫉妬…?
九条のことが好きだから…?
「…はっ、…〜だったらなによ!」
認めた………
「やっぱりね。嫉妬だと思った」
「うるさいな…そうだよ、私は九条くんが好きだよ。だから霧山さんに嫉妬したの」
彼女の気持ちがわかるような、
分からないような……
嫉妬すると、本当に危なくなるしね。
そわそわして落ち着かなくなるから、
嫉妬してる相手に当たってしまう。
恋愛あるあるだと思う。
「…九条、突っ立ってないで、あんたもなんか言ったら?」
「…九条くん」
彼女が近づいてゆく。
嫌だな…………
「…ごめん」
九条はそう告げた。
彼女は泣きながら教室を出て行く。
九条は俯いて、その場に佇む。
…あんな九条見るの、
私が告白して以来だ………
「よし、行ったね。
瀬奈、大丈夫だった?ごめん、もっと早く行ってれば…」
鳴海が話し始める。
すると張り詰めていた空気がどんどん和らいで行くのを感じる。
その時、こそこそと女子の話し声が聞こえてくる。
「霧山さん可愛そー」
「ねー。ただの嫉妬でね」
「所詮うわさでしょ?
向きになんなっての」
彼女に対する陰口。
でも、それは違うじゃん…
嫉妬は誰だってするじゃん。
噂を信じたりもするじゃん。
そんで、噂が本当なのかどうか
聞きたくなったりするじゃん。
なのに、陰口って、ダメだよ………
「みんな!
彼女のことは何も言わないであげて?
じゃないと、戻りづらくなっちゃう」
「え…でも、あんなことされたのに?」
「ま、確かにムカついたけど…だからって陰口はダメだよ」
「そっか、そうだね。」
クラスメートの女の子たちは納得してくれたみたいで良かった。
「ナイスタイミングだね!
ほら!霧山さん言いなよ!」
なにこれ…完全にいじめじゃん………
泣きたくなっていると、救世主とでも呼びたくなってしまうような自分物が教室にやってくる。
「瀬奈ー!ごめんー」
謝りながら教室に入って来るのは、
職員室へ呼ばれていた鳴海。
「鳴海っ!」
私が鳴海の名前を呼ぶと、鳴海はびっくりしてたけど、すぐに異変に気付いたのか、声を低くする。
「瀬奈、これなに?」
「あ…えっと…」
「九条くんと、霧山さんの噂がどうか確かめてる途中だよ」
さっきの彼女がそう告げる。
「噂?」
九条も、鳴海も知らないのか…
「九条くんと、霧山さんが付き合ってるっていう噂」
「なんで言うの!!!」
私が大声で言うと彼女は、
怪訝そうに目を細めて、
「うるさいな!
本当かどうか確かめてるんだから、
霧山さんは黙っててよ!」
私はさすがにもう無理と思って、
止めるのをやめた。
彼女のとなりで脱力していると、
「ねえ、それってさ」
「なに?渡瀬さん」
「嫉妬、でしょ?」
教室がザワザワし始める。
「鳴海?」
「なによ!嫉妬?だれに!」
顔を真っ赤にしながら叫ぶ彼女。
「あんたが、瀬奈に嫉妬してんでしょ?
あんたは九条のことが好きだから。
だから、瀬奈をそうやっていじめてんでしょ?」
睨みながら鳴海は答える。
私に嫉妬…?
九条のことが好きだから…?
「…はっ、…〜だったらなによ!」
認めた………
「やっぱりね。嫉妬だと思った」
「うるさいな…そうだよ、私は九条くんが好きだよ。だから霧山さんに嫉妬したの」
彼女の気持ちがわかるような、
分からないような……
嫉妬すると、本当に危なくなるしね。
そわそわして落ち着かなくなるから、
嫉妬してる相手に当たってしまう。
恋愛あるあるだと思う。
「…九条、突っ立ってないで、あんたもなんか言ったら?」
「…九条くん」
彼女が近づいてゆく。
嫌だな…………
「…ごめん」
九条はそう告げた。
彼女は泣きながら教室を出て行く。
九条は俯いて、その場に佇む。
…あんな九条見るの、
私が告白して以来だ………
「よし、行ったね。
瀬奈、大丈夫だった?ごめん、もっと早く行ってれば…」
鳴海が話し始める。
すると張り詰めていた空気がどんどん和らいで行くのを感じる。
その時、こそこそと女子の話し声が聞こえてくる。
「霧山さん可愛そー」
「ねー。ただの嫉妬でね」
「所詮うわさでしょ?
向きになんなっての」
彼女に対する陰口。
でも、それは違うじゃん…
嫉妬は誰だってするじゃん。
噂を信じたりもするじゃん。
そんで、噂が本当なのかどうか
聞きたくなったりするじゃん。
なのに、陰口って、ダメだよ………
「みんな!
彼女のことは何も言わないであげて?
じゃないと、戻りづらくなっちゃう」
「え…でも、あんなことされたのに?」
「ま、確かにムカついたけど…だからって陰口はダメだよ」
「そっか、そうだね。」
クラスメートの女の子たちは納得してくれたみたいで良かった。