「…やっぱり隠してたんじゃん。
さっきもおかしいと思ったんだよね。
九条の隣でごめんって言った時。そんな関係じゃないしね、って言った時。なんとなく変だなって思った」
ここまで言われちゃったら話すしか…
ないよね。
「話すと長くなるよ?」
「うん、それでもいいよ。
瀬奈がずっとどういう気持ちでいたのか知りたいから…」
「ありがと。…あのね、私、もう九条に振られてるの。中3の時に」
今まで隠してたことを
洗いざらい話すことにした。
「でも、みんなは私と九条が付き合ってるって勘違いしてたから…応援してくれたり、私のために諦めちゃった子とかいるからなかなか振られたって言いづらくて」
思い出すだけで心に負った傷が疼く。
痛いって、もうそれ以上話したら
辛すぎて、切なすぎてダメになるって
心が悲鳴をあげてるけど、
話すって決めた以上は最後まで話さないと。
「それで、鳴海にもなかなか話せないまま高校生になっちゃって、そしたら中学の時の同級生の亜季ちゃんに会って、九条が本当は青学に行くはずだったって聞いて頭がごちゃごちゃになって」
鳴海は私の話に耳を傾けてくれている。
まるで、私が全部聞くから大丈夫だよ。
って言ってくれてるみたい。
「っ、それ、で…もう話せないのかなって思ってたの、に…もう前みたいにはなれないのかなって思ってたのに、今日話しかけられて…っ」
九条、九条、九条。
苦しい、辛い、痛い、切ない、しんどい、助けて、話せないなんて嫌だ、
どうしたらいいの、どうしたいの、
振られた、失恋した、受け止められない
そんな気持ちがぐるぐるぐるぐる。
春休みの時、少しだけ立ち直った気がしてたけど、今だに私の時計は進んでなかったんだ。
教室で九条を見たとき。
斜め前に座った時。
声を聞いた時。
私に話しかけて来たとき。
切なそうに顔を歪ませたとき。
本音は九条が私に話しかけてきてくれたことがすごく嬉しかった。
久々に九条の目が私だけを写してる。
私だけを見てくれてた。
…中学の頃に戻りたい。
どれほど願ったか。
どんなに強く願ったか。
私がどれだけ痛かったか、辛かったか、切なかったか。
さみしかったか。
私の気持ちを理解してくれる人なんて…
そう思ってたら、鳴海の目から一筋の涙が流れ落ちたのを見た。
「な、るみ?」
「…っ、せな、!」
泣きながら私のことを抱きしめる。
私の頭の中はパニック状態に陥ってて、なかなか理解しようとしない。
「ちょ、鳴海?どうしたの!」
「ごめんー!気づいてあげられなくてごめん、ずっと辛かったよね…」
鳴海……
「わ、たしのために泣いてるの?」
私の目にも涙が浮かぶ。
急いで拭うがどんどん溢れてくる。
「ほんとっごめん、応援してるようで私が1番傷つけてたね…1番私が分かってるようで分かってなかったね…」
「もう、いいよ鳴海…」
「よくない、よくないよ!
気づかなかった私に怒ってよ!
ここまで追い詰めちゃった私を突き放すくらいしてよ!」
「…そんな!鳴海を突き放すなんて
できないよ!!」
なんで、なんでそうなるの、!
鳴海のこと好きなのに、大好きなのに。
「いいよ、嫌いになってもいいよ。
私、酷いことしたんだから…」
なにを言ってるの鳴海は。
私はそんなこと思ってない!!!!
______パンッ!!
もう聞いてられなくて、私は鳴海の頬を思いっきり叩いてしまった。
「せ、な…」
「さっきからなんなの鳴海!
私は鳴海にそんなこと思ってもらうために話してるわけじゃないよ!!」
教室に私の声が思いっきり響く。
でもそんなの関係ない。
「私が鳴海を嫌いになんかなるわけないじゃん!誰のおかげでここまでやってきたと思ってんの!鳴海だよ!鳴海が私の背中押してくれたから、応援してくれたからここまで来れたの!!今更、嫌いになれって言われて嫌いになんかなれない!!!」
「瀬奈…っ」
「鳴海っ、鳴海は私の一番大切な友達なんだよ…っ鳴海がいなくなっちゃったら、私…嫌だよ」
「っごめん、瀬奈、ごめんね…」
「鳴海…っ」
2人して抱き合って教室の中で思いっきり泣いた。
でも、私のことで泣いてくれる人がいる、怒ってくれる人がいる、悲しんでくれる人がいる。
それを思うだけで、
なんだか……
軽くなった気がするよ。
やっぱり私は鳴海が一番の大切な友達なんだよ。
さっきもおかしいと思ったんだよね。
九条の隣でごめんって言った時。そんな関係じゃないしね、って言った時。なんとなく変だなって思った」
ここまで言われちゃったら話すしか…
ないよね。
「話すと長くなるよ?」
「うん、それでもいいよ。
瀬奈がずっとどういう気持ちでいたのか知りたいから…」
「ありがと。…あのね、私、もう九条に振られてるの。中3の時に」
今まで隠してたことを
洗いざらい話すことにした。
「でも、みんなは私と九条が付き合ってるって勘違いしてたから…応援してくれたり、私のために諦めちゃった子とかいるからなかなか振られたって言いづらくて」
思い出すだけで心に負った傷が疼く。
痛いって、もうそれ以上話したら
辛すぎて、切なすぎてダメになるって
心が悲鳴をあげてるけど、
話すって決めた以上は最後まで話さないと。
「それで、鳴海にもなかなか話せないまま高校生になっちゃって、そしたら中学の時の同級生の亜季ちゃんに会って、九条が本当は青学に行くはずだったって聞いて頭がごちゃごちゃになって」
鳴海は私の話に耳を傾けてくれている。
まるで、私が全部聞くから大丈夫だよ。
って言ってくれてるみたい。
「っ、それ、で…もう話せないのかなって思ってたの、に…もう前みたいにはなれないのかなって思ってたのに、今日話しかけられて…っ」
九条、九条、九条。
苦しい、辛い、痛い、切ない、しんどい、助けて、話せないなんて嫌だ、
どうしたらいいの、どうしたいの、
振られた、失恋した、受け止められない
そんな気持ちがぐるぐるぐるぐる。
春休みの時、少しだけ立ち直った気がしてたけど、今だに私の時計は進んでなかったんだ。
教室で九条を見たとき。
斜め前に座った時。
声を聞いた時。
私に話しかけて来たとき。
切なそうに顔を歪ませたとき。
本音は九条が私に話しかけてきてくれたことがすごく嬉しかった。
久々に九条の目が私だけを写してる。
私だけを見てくれてた。
…中学の頃に戻りたい。
どれほど願ったか。
どんなに強く願ったか。
私がどれだけ痛かったか、辛かったか、切なかったか。
さみしかったか。
私の気持ちを理解してくれる人なんて…
そう思ってたら、鳴海の目から一筋の涙が流れ落ちたのを見た。
「な、るみ?」
「…っ、せな、!」
泣きながら私のことを抱きしめる。
私の頭の中はパニック状態に陥ってて、なかなか理解しようとしない。
「ちょ、鳴海?どうしたの!」
「ごめんー!気づいてあげられなくてごめん、ずっと辛かったよね…」
鳴海……
「わ、たしのために泣いてるの?」
私の目にも涙が浮かぶ。
急いで拭うがどんどん溢れてくる。
「ほんとっごめん、応援してるようで私が1番傷つけてたね…1番私が分かってるようで分かってなかったね…」
「もう、いいよ鳴海…」
「よくない、よくないよ!
気づかなかった私に怒ってよ!
ここまで追い詰めちゃった私を突き放すくらいしてよ!」
「…そんな!鳴海を突き放すなんて
できないよ!!」
なんで、なんでそうなるの、!
鳴海のこと好きなのに、大好きなのに。
「いいよ、嫌いになってもいいよ。
私、酷いことしたんだから…」
なにを言ってるの鳴海は。
私はそんなこと思ってない!!!!
______パンッ!!
もう聞いてられなくて、私は鳴海の頬を思いっきり叩いてしまった。
「せ、な…」
「さっきからなんなの鳴海!
私は鳴海にそんなこと思ってもらうために話してるわけじゃないよ!!」
教室に私の声が思いっきり響く。
でもそんなの関係ない。
「私が鳴海を嫌いになんかなるわけないじゃん!誰のおかげでここまでやってきたと思ってんの!鳴海だよ!鳴海が私の背中押してくれたから、応援してくれたからここまで来れたの!!今更、嫌いになれって言われて嫌いになんかなれない!!!」
「瀬奈…っ」
「鳴海っ、鳴海は私の一番大切な友達なんだよ…っ鳴海がいなくなっちゃったら、私…嫌だよ」
「っごめん、瀬奈、ごめんね…」
「鳴海…っ」
2人して抱き合って教室の中で思いっきり泣いた。
でも、私のことで泣いてくれる人がいる、怒ってくれる人がいる、悲しんでくれる人がいる。
それを思うだけで、
なんだか……
軽くなった気がするよ。
やっぱり私は鳴海が一番の大切な友達なんだよ。