まだ鳴海は私が失恋したことは知らないままで、私はそれを必死に隠してる。
本当はいけないんだろうけど、
応援していてくれた親友に秘密事なんて私が1番やってはいけないって分かってるのに……
まだ言うまで時間がかかってしまいそうで。
きっと話してしまえば、
泣いてしまう。
泣きながら話してしまうだろう。
そんなの鳴海に迷惑かけるだけ………
***********
入学式が終わって、鳴海と一緒に家へと返っている時に、駅で中学校の頃の友達と会った。
「瀬奈ちゃん!鳴海ちゃん!」
「亜紀ちゃん!」
佐原 亜紀。(さはら あき)
中学校の頃、そんなに交流がなかった亜紀ちゃんと、私達。
クラスも違うから、あまり話さなくて。
でも、九条がサッカー部で、亜紀ちゃんはお兄ちゃんが九条と同じサッカー部にいて、私は九条とも仲良かったし、お兄ちゃんとも仲良かったから亜紀ちゃんのことは知っていた。
そんな関係だったのに、亜紀ちゃんが話しかけてきてくれた。
すると亜紀ちゃんは私達に駆け寄って来る。
「瀬奈ちゃん、鳴海ちゃん、
久々だね!!」
新しい制服に身を包んだ亜紀ちゃんは、
なんだか中学校の頃より全然大人っぽく見えて、遠くから見たら亜紀ちゃんだって分からないほど。
「瀬奈ちゃん達はどこの学校行ったんだっけ?」
「城北高校ー」
「そうなんだ!じゃあ、九条くんが行ったとこだね。」
「そうだよ!亜紀ちゃんは?」
九条という名前に私がビクッと反応すると、鳴海は私の様子を伺って、
私の代わりに言ってくれた。
「私はねー青学」
「青学?!青崎学園だよね!頭いいよね、そこー」
城北も結構なレベルだけど、
青学はそれを上回る。
それに、スポーツが強いから、
中学の頃がんばってきた人は、
スポーツ推薦で青学を狙う人もいる。
「…それに、九条くんも目指してたとこだしね。」
「…え?」
私は、とっさに、声を出した。
九条が、そこを目指してた?
確かに九条は頭もいいしサッカーも上手だったから青学は入れただろうけど、
そしたらなんで城北に………
『7番線に電車が参ります。
黄色い線まで下がってお待ちください』
駅のホームに放送がかかる。
「っと、もう行かなきゃだ。
今度ゆっくり話そう!久々にみんなでさ」
「そうだね、いいよ」
「やった!瀬奈ちゃんも、来るよね?」
「え?あ、うん!行くよ」
「よかった、じゃあまた今度!」
そう言って亜紀ちゃんは電車に乗ってしまって、あっという間に姿が見えなくなる。
「瀬奈」
「…なに?」
「九条、青学目指してたんだね。
瀬奈知ってた?」
「知らない。なんも聞いてない。
九条が城北来るってのも中学の頃の友達から聞いただけだし…」
九条はなにも話してくれなくて、
私だけが切ないだけだった。
本当はいけないんだろうけど、
応援していてくれた親友に秘密事なんて私が1番やってはいけないって分かってるのに……
まだ言うまで時間がかかってしまいそうで。
きっと話してしまえば、
泣いてしまう。
泣きながら話してしまうだろう。
そんなの鳴海に迷惑かけるだけ………
***********
入学式が終わって、鳴海と一緒に家へと返っている時に、駅で中学校の頃の友達と会った。
「瀬奈ちゃん!鳴海ちゃん!」
「亜紀ちゃん!」
佐原 亜紀。(さはら あき)
中学校の頃、そんなに交流がなかった亜紀ちゃんと、私達。
クラスも違うから、あまり話さなくて。
でも、九条がサッカー部で、亜紀ちゃんはお兄ちゃんが九条と同じサッカー部にいて、私は九条とも仲良かったし、お兄ちゃんとも仲良かったから亜紀ちゃんのことは知っていた。
そんな関係だったのに、亜紀ちゃんが話しかけてきてくれた。
すると亜紀ちゃんは私達に駆け寄って来る。
「瀬奈ちゃん、鳴海ちゃん、
久々だね!!」
新しい制服に身を包んだ亜紀ちゃんは、
なんだか中学校の頃より全然大人っぽく見えて、遠くから見たら亜紀ちゃんだって分からないほど。
「瀬奈ちゃん達はどこの学校行ったんだっけ?」
「城北高校ー」
「そうなんだ!じゃあ、九条くんが行ったとこだね。」
「そうだよ!亜紀ちゃんは?」
九条という名前に私がビクッと反応すると、鳴海は私の様子を伺って、
私の代わりに言ってくれた。
「私はねー青学」
「青学?!青崎学園だよね!頭いいよね、そこー」
城北も結構なレベルだけど、
青学はそれを上回る。
それに、スポーツが強いから、
中学の頃がんばってきた人は、
スポーツ推薦で青学を狙う人もいる。
「…それに、九条くんも目指してたとこだしね。」
「…え?」
私は、とっさに、声を出した。
九条が、そこを目指してた?
確かに九条は頭もいいしサッカーも上手だったから青学は入れただろうけど、
そしたらなんで城北に………
『7番線に電車が参ります。
黄色い線まで下がってお待ちください』
駅のホームに放送がかかる。
「っと、もう行かなきゃだ。
今度ゆっくり話そう!久々にみんなでさ」
「そうだね、いいよ」
「やった!瀬奈ちゃんも、来るよね?」
「え?あ、うん!行くよ」
「よかった、じゃあまた今度!」
そう言って亜紀ちゃんは電車に乗ってしまって、あっという間に姿が見えなくなる。
「瀬奈」
「…なに?」
「九条、青学目指してたんだね。
瀬奈知ってた?」
「知らない。なんも聞いてない。
九条が城北来るってのも中学の頃の友達から聞いただけだし…」
九条はなにも話してくれなくて、
私だけが切ないだけだった。

