「あら、未来ちゃん。可愛らしいお洋服だねぇ」
おばあちゃんが拍手をしてくれた。
小学生に進級する子供を祝うように。
おばあちゃんは些細なことでもよく褒めてくれる。
そう言えば、おばあちゃんが怒ったところなんて見たことがないような。
「お友達でも出来たのかい?」
笑って訊ねてくるおばあちゃん。
私が嬉しそうにしてるときっとおばあちゃんも嬉しいんだ。
「うん、まあね。じゃあ行ってきます」
玉子焼きとご飯とお味噌汁。
いかにも和風な朝ごはん。
だけどおばあちゃんが作るものはとにかく美味しくて残さず食べきれてしまった。
「待って未来ちゃん。これを持っていきなさい」
おばあちゃんはそう言うと小さな籠を手渡してくれた。
中にはおにぎりが四つ入っていた。
お米の白と海苔の黒。
きっと味付けは塩だけなんだろう。
それか梅干か。
どちらにしても構わない。
どちらにしても美味しいのだから。
「お友達と食べてね」
なるほど、四つ入っているのは友達と食べてねという意味だったのか。
おばあちゃんがにこにこ笑う。
「ありがとう!行ってきます!」
籠を手に取ると玄関に向かう。
ぎぎい。
ぎいぎい。
昔ながらの横開きの扉が開く。
今日はどんな冒険が待っているんだろうか。
心のどこかで私は海音のことを想った。
おばあちゃんが拍手をしてくれた。
小学生に進級する子供を祝うように。
おばあちゃんは些細なことでもよく褒めてくれる。
そう言えば、おばあちゃんが怒ったところなんて見たことがないような。
「お友達でも出来たのかい?」
笑って訊ねてくるおばあちゃん。
私が嬉しそうにしてるときっとおばあちゃんも嬉しいんだ。
「うん、まあね。じゃあ行ってきます」
玉子焼きとご飯とお味噌汁。
いかにも和風な朝ごはん。
だけどおばあちゃんが作るものはとにかく美味しくて残さず食べきれてしまった。
「待って未来ちゃん。これを持っていきなさい」
おばあちゃんはそう言うと小さな籠を手渡してくれた。
中にはおにぎりが四つ入っていた。
お米の白と海苔の黒。
きっと味付けは塩だけなんだろう。
それか梅干か。
どちらにしても構わない。
どちらにしても美味しいのだから。
「お友達と食べてね」
なるほど、四つ入っているのは友達と食べてねという意味だったのか。
おばあちゃんがにこにこ笑う。
「ありがとう!行ってきます!」
籠を手に取ると玄関に向かう。
ぎぎい。
ぎいぎい。
昔ながらの横開きの扉が開く。
今日はどんな冒険が待っているんだろうか。
心のどこかで私は海音のことを想った。
