思い出す。

「~~っ!!~!?」

あの人が玄関で担任の先生を怒鳴りつけている声が。

あたしが悪いんだ。

はっきりと違うと言えないあたしが。

誤解なんだ。そう言えないあたしが。

違うよ…悪いのはあの人よ。

心の中の『わたし』がそう言う。

あぁ…どちらにしろもう遅いよ。

ほら不機嫌な顔をしてあの人が戻ってきた。

そうしてあたしの前に影ができる。

今日は何をされるんだろ。

今日は何を言われるんだろ。

静かに目を閉じる。