あの頃の私達はまだ幼すぎた

12歳の誕生日。

“あたし”はいなくなり“私”が生まれた。

“あたし”は本当の心の中のあたし。

“私”はみんなが望む役になりきる偽りの私。

「つまりお母さんとかの前ではつねに作ってるの。それが学校生活でも自然的にでてきちゃうわけ」

「二重人格ではないんだけどね。私の時はつねに意識してるし」

「お前…ずっとそんな生活してきたのか」

「そうだよ?」

「まじかよ…」

ため息をつく優。

「ま、中学になったら反抗期とかで反発し出したからさらに酷くなったけど今は落ち着いてる方だよ」

自分で話してて笑えてくる。

いつの間にか空は薄暗くなってきており雲に隠れた月がぼんやりとみえている。