あの頃の私達はまだ幼すぎた

1階まで戻り靴を履き替えてると視線を感じ振り向くとやはり優で。

いやまず彼しかいないから当たり前何だけど。

「な…に…?」

「いや昔は俺と変わんなかったのになぁと思って」

「なにが?」

「身長」

拗ねたように言葉を吐き捨てる優をみて

「ぶはっ…そんなこと!?」

吹き出して笑ってしまった。

「そんなことで悪かったな」

「あたしも好きで伸びたわけじゃないよ」

正門のドアを開けて外に出れば綺麗な夕日が目に入る。

「…好きであんな人達の子として産まれてきたわけじゃないんだよ」

「……奄上」

「あはは…ごめん。忘れて…?」

作り笑顔で笑うと。

「あのさぁ…本当の奄上はどれ?」

不思議な質問をされた。