あの頃の私達はまだ幼すぎた

ぼんやりと誰かの泣き声がする。

小さい体を丸めて泣いている。

ショートカットの髪にボロボロの靴。

Tシャツにショートパンツという子供らしい。

しかし少しめくれて見える肩やお腹は痣だらけ。

あぁ。あれはあたしか。

でも泣いてる理由はそれではないらしくよくよく見れば膝から血が出てる。

転んだのかな?

「なぁーちゃん!」

誰…?

駆け寄ってくる同じ年くらいの男の子。

「…ぅくん」

え…?

視界が歪む。

待って…今のって…。