あの頃の私達はまだ幼すぎた

夜。

家に帰りたくなくて紫苑の自転車の後ろに乗り遊びに行った帰り道。

学校の目の前にあるコンビニの横を通り過ぎ見慣れた通学路を歩いて帰る。

「あ…」

優の住んでいるマンションの横にある小さい神社。

普段なら気にならないけどなんとかなく神頼みをしてみたくなり中に入る。

こんな時間にあの鈴を鳴らすのはさすがに迷惑だと思いお賽銭をいれ静かに手をあわす。

あの人がいなくなりますよう。

罰当たりにもほどがあるお願いをして一礼してから神社をでた。

途中何回か人とすれ違いながら補導時間ギリギリに家についた。

静かに鍵をあけて中に入ると聞こえてくるいびき。

良かった。寝てる。

リビングを通り抜け部屋に入ればテーブルの上におかれたお菓子。

大体予想はつく。どうせパチンコ屋の景品だ。

ため息をつきながらお菓子の箱をゴミ箱にいれる。

あんたのパチンコ代を稼ぐためにバイトしてるわけじゃない。

ゴミ袋をまとめ物置に置きにいく。

どうせゴミ捨ては私だからバレない。

制服をハンガーにかけてベッドに潜り込む。

遊んでる途中で電源がきれた携帯を充電機に繋ぎ赤く浮かび上がるランプ。

もうその頃には私の意識は半分夢の中。

しかし。