あの頃の私達はまだ幼すぎた

ひんやりと冷えた壁に寄りかかりまた音楽を聴く。

流れ出す悲しい失恋ソング。

失恋なんかしてないけど歌詞が好き。

「自分の価値がわからなくて1人の夜怖く泣いてばかりで」

口ずさみながら涙がこぼれる。

泣けない。泣かない。泣く場所なんかない。

「だからさよなら告げたのよ自分自身に」

今が授業中だとかそんなの頭に残っておらず

音量もMaxにしていたので私は気がつかなかった。

階段の下で同じく壁に寄りかかっていた人がいたなんて…。