「菜美」
彼の背中を見つめていたら、振り向いた優と目が合った。
「おいで」
差し伸べられた手に自分の手を重ねた
家とは反対方向に歩いてく優
たどり着いたのは見慣れた小さな神社だった
「座って」
賽銭箱の前の階段に座らされ珍しく下から彼を見つめた
いつもと様子が違う姿に少し首をかしげたら
「優...?」
突然抱きしめられた。
「いつも人の事ばかり自分の事は二の次で」
「甘え下手で口も上手くないし」
「何でも抱えこんで」
「でも」
「誰よりも優しくて強い菜美を俺は尊敬してる」
「えっと...優?どうしたの急に」
「自分の進路とか将来とかについて最近よく考える」
ドクンッ
心臓が小さく騒ぎ出した
「まだ学生で何の力もないけど」
