あの頃の私達はまだ幼すぎた

「うん!もう準備整ったみたいだし!」

「は?え?ちょっと意味わかんないんですけど!」

「いいからいいから!」

まだカップの中にはカフェモカが残っていたがそれをテーブルに残したまま車に乗せられる。

「ねぇ!!本当にどこ行くの!?」

「ん~それは言えないんだよねぇ~」

「なんなのもう~…」

ふてくされ窓の向こうに広がる景色をみる。

今日は満月。

ところどころに星が散らばり薄く雲がかかってる。

「…満月だぁ…」

星や月は好き。

暗い道を明るく照らしてくれるし。

海と同じくらい好き。

「はい。ついたよ?」

車が止まった場所は学校で。

「え、え?なんでこんなとこで?」

「僕の仕事はここまでだから」

全く会話が成り立ってない。

「じゃああんまり遅くなっちゃダメだよ~?」

バタンッと閉められたドア。

悲しいことに持たされたのは携帯のみ。

あとは部屋に置いておくねって…。

「ならあたしも部屋に置いていってよ…」

少しずつ冬が近づいてきてるからか。

生足は少し寒い。

校舎を見上げればまだ部活でもやってるんだろう。ぽつぽつと電気がついてる。

「………」

“お前らもう少ししたら卒業なんだぞ”

「卒業…かぁ…」

二年前に入学して。

色んな思いして。

色んな人に出会って。

別れて。