あの頃の私達はまだ幼すぎた

「はい。ブランケット」

「ありがとうー…」

信吾さんの愛車に乗れば私と楓さん専用のブランケットを渡される。

「学校じゃなかったら隣に乗せたのになぁ~」

「仕方ないよ」

フロントガラスに雨があたる。

「菜美もいつまでもこのままじゃ成長しないしね。ずっと優くんがいてくれるとは限らないんだよ?」

「ん~…」

ブランケットを毛布代わりにして顔まで持ってくる。

目をつぶれば思いだす。

夢にもでてくる。

それが辛くて悲しい。

「菜美~?大丈夫かい」

「………ん…」

自分の存在意味とか。そんな事考えて。

いつもいつも泣いてばかりの。

1人で生きていく力もない自分が。

大嫌いだった。

「さぁ。ついたよ」