あの頃の私達はまだ幼すぎた

「この前の事件ですよ。学校がもみ消したからマスコミにも出なかったんですよね?」

「じゃなきゃ今頃学校の前には記者がたくさんいたでしょうからね」

「噂じゃ保健室の山門先生や信吾先生と同じマンション住んでるみたいじゃないですか。」

「そこの家賃も出して貰ってるんでしょ?どーせ」

「ね。先輩」

キツネのような鋭い目で睨まれる。

「親も親なら子も子ですねぇ~」

「あんた達……!!」

「やめろって佳織!!」

佳織の手が振り上げられる前に。

パチン…。

私の手が動いた。

「なっ…!!暴力!?」

「ちょ、誰か先生呼んで!!」

「柚希!大丈夫?」

恐らく私が手を出してしまったのは有名なバレー部のエースだったのだろう。
キツネ目の彼女には見覚えがあった。

けど。

「そーよ?マンションの件は知らないけどあたしの問題が学校側に頼んでもみ消してもらったのは事実。」

「それにあたしがあの人の血を受け継いでるのもね」