私と優の関係は多分恋人同士になった。

でもどちらからも付き合おうとは言ってない。

ただ2人共同じセリフを言うだけ。

「菜美~これどっちが俺のネクタイ?」

「しらない~。男女兼用だからどっちでもいいでしょ」

「そうだな」

優もシャワーから上がり着替えてる中メイクしてく私。

「今日濃くない?化粧」

「うそ。いつも通りだし」

「いやいや濃いってそれぐらいにしとけって」

グロスを握る手を掴まれ渋々元の場所に戻す。

「いいこいいこ」

鏡に向かって座っていた私を後ろから抱きしめてきた優。

ほのかに香る匂いは同じシャンプーの匂いで。

「……好き」

「俺は愛してる」

「……優最近キザだね。ちょっとうざい」

「そこ喜ぶとこだろ~?」

「…バカ」

鏡に映る私は幸せそうに微笑んでた。