あの頃の私達はまだ幼すぎた

「また?」

「本当荒れてるよなうちの学校」

「って言ってる2人もこの前廊下で取っ組み合いしてたでしょ」

「あれは茂がわるい」

「は?紫苑だろ」

「2人とも変わんねぇよ」

優の声に大きく相づちをうつ。

このお騒がせカップルはこの前殴り合いの喧嘩をして先生のお世話になった。

その時2人の間に入ったのは私で。

「本当。茂の上に馬乗りになって殴るんだもんゴリラかと思ったわ」

「無意識」

「でしょうね」

カエルの顔がプリントされたジャンボうちわをもちながら仰ぐ。

優、茂、紫苑、私。

このセットが多くなった。

私の計画も少しずつだが進んでいた。

先生方に顔と名前を覚えてもらい保健室のおばちゃんとも仲良くなった。

次の狙いは副校長と教頭先生。

「どうやって気に入られようかな…」