あの頃の私達はまだ幼すぎた

ズキッ。

「っう…」

痛い。

「菜美!?」

頭が痛い。

「奄上…?おい!」

ふと聞こえてきたのは。

ポツ…ポツ…。

「雨…」

「通り雨かな…」

雨。

灰色の空から降り続ける雨。

「あ…たし…」

寒い。冷たい。

悲しい、怖い。 

「あたし…」

“いいよ、殺して”

「…ぁ…あぁぁぁっ!!」

「楓!」

「河内どけろ!」 

「菜美!落ち着いて!菜美!!」

夢じゃなかった。

あの悪夢は…夢じゃなかった。