あの頃の私達はまだ幼すぎた

「覚えてる?あの日の事」

「……?」

何の話かわからなくて首を傾げる。

「楓…まだその話はしないほうがいい…」

「そう…ね…」

「また眠りこんだら今度は本当に目覚めない可能性もあるし」

喋りたい。でも酸素マスク邪魔だ。

白衣の裾を掴み楓さんに訴えかける。

「ん…まだダメよ。明日取ってあげるから…」

少し涙目だった。

「ほら…今はもう少し寝なさい。明日起こしてあげるから」

異様な空気が流れる病室で。

とりあえず言われた通りにもう一度目をつぶった。