あの頃の私達はまだ幼すぎた

「…はい」

背中を向けてしゃがんだ信吾さん。

「なら今年もあげないとね」

「そーだな。そのためにわざわざ2階から飛び降りたんだもんな」

笑いながら話す2人。

「ん。ありがとう」

信吾さんの背に乗り歩いて数歩の玄関へ。

下駄箱をあけてソレをいれる。

「さて。このまま病院行きますか」

「楓に怒られるな」

「えー。まじか。それは嫌だな」

「「菜美が悪い」」

「……うぃっす」

山ちゃんの車に乗り混み連れられてく病院。

窓の外に映る彼の家を見ながら久し振りに眠りについた。