あの頃の私達はまだ幼すぎた

「もうー!2人はずっとバレーかドッジしかしてないの忘れて挑んだのー!?」

少し揉めてる様子の相手方。

「佳織ー。スマーシュじゃないから。背骨痛んだしょ」

「あれー?入ると思ったんだけどな」

「奄上すげぇな!」

見上げればステージ上にいる男子にほめられた。

「私ただジャンプしただけだから」

「あの身長じゃないとできないよな」

「奄上…佳織のフォローサンキューな」

「おう。任せなさい」

視線を泳がせ探す彼の姿。

ちょうどこっち側のステージ上の端で友達と固まって話してる。

見つめれば視線を感じたのか顔を向けた彼。

‘みた?’

‘さすが巨人’

口パクではあるが何を言ってるかわかったので手元にあったボールを投げつけた。

が。コントロールがない私の投げたボールはむなしくも避けられた。