あの頃の私達はまだ幼すぎた

奏が乗ってるであろう飛行機が頭上を通り過ぎていく。

でも。本当のさよならはここから。

制服をなびかせ空港を離れる。

ガラガラガラー。

「はい菜美アウトー」

「あれ?信吾さん」

教室に入れば皆机につっぷして寝ている。

確かこの時間は英語のはずじゃ…。

「英語のヘレン先生急に親が体調崩して入院したらしくて今日ボストン帰ったよ」

「あ、だから急遽信吾さんが?」

「そうそう。それよりー」

黒板を指差す。

「席替えしちゃった」

テヘッとでも聞こえてきそうな言葉を言い放つ

「え…だからみんなおかしな場所で寝てるの?」

「菜美の席は~あ。前から2番目のここだわ」

「……仕組んだ…?」

「まさか。その子があとについて引いたんだよ?」

私の分は佳織が引いたらしいが残念ながら離れてしまった。

そして前の席は。

「せっかくの決意が…」

優の広い背中を見ながら席につく。

なんでお別れ言おうとした時に限ってこうなるかな。