あの頃の私達はまだ幼すぎた


それでも…。

私には彼がいないと生きていけない。

それが例え。

決められた期限だとわかってても。

「いいんだ…優の幸せが私の幸せだもん」

声も出さずに泣く私。

なんでこんなに悲しいの?

わかってたことじゃない。

この想い(恋)は報われないと。

「…お前には楓も信吾も俺もいるから」

ごめんね山ちゃん。

今の私には何も聞こえない。

「っ…信吾!!」

カーテンを開けた山ちゃん。

私の姿はベッド周りにあるカーテンで区切られてるから見えない。

「治療終わったならさっさと出てけ。こっちには病人が寝てんだよ」

少し怒ってる山ちゃんの声。

「あーぁ怒られちゃった」

「また後でケーキでも持って遊びにくるね」

「いいから早く行け」

「ミルクティーと一緒にね」

パタンと扉が閉まる音がした。

それと同時に。

カチッと私の心の扉も閉まる音がした。