あの頃の私達はまだ幼すぎた

ペシペシと頬を叩かれるが全く聞こえない。

多分薬探してるのかな。

抱き上げられタクシーをとめようとした山ちゃん。

「な…い…」

ピタッと止まった手。

「も…う…ない…」

ゆっくりと目の前に手がおかれる。

それにあわせるように瞼を閉じた…。

修学旅行最後の景色は。

山ちゃんの腕の中からみた。

優の悲しげな顔。




ーピッ…ピッ…ー

目を覚ました時。私は北海道に戻っていた。

見慣れた病室の見慣れた天井。

何度されても嫌な感覚しかない酸素マスク。

「なーみちゃんー?」

と怒った顔の担当医。

「シュー…せん…せえ…シュー…」

「また飲みすぎで薬なくなったんでしょ!」

怒られてしまったが仕方ない。

コクッと頷けばため息をつく先生。