あの頃の私達はまだ幼すぎた

「河心くん!」

電話の向こうで飲み物を買いに行った子の声が聞こえた。

「奄上!すぐいくから!」

「奄上ちゃん!山ちゃんも今大阪駅着いたって!」

「…や…ば…」

力が入らなくなり携帯を持っていた手がダラーンと地面につく。

「奄上ちゃん薬ってどこ!?」

あぁ。そういえば薬きれたんだ。

旅行来る前にまた殴られて飲みすぎたんだっけ

だからこんなにひどいのか。

「奄上!!」

揺らぐ視界で優の焦った顔をみた。

「河心くん!山ちゃんが変われって!」

電話を渡されて何かを話してる。

徐々に聞こえなくなる。

「奄上薬どこだ!」

首をふった。

「は?なにそれ!」

山ちゃんと口論になってる優。

「奄上!しっかりしろ!」

「菜美!!!」

山ちゃんが誰かと一緒に走ってきた。

「聞こえるか!菜美!!」