あの頃の私達はまだ幼すぎた

~優side~

「なんでチョコ食べたのに耳つまってるの」

「しらね」

ま、いっかとブランケットをかぶり窓の向こうを眺める奄上。

「綺麗ー…」

窓に寄りかかったのを横目で見ながら携帯をいじる

ちょうど彼女からのメッセージがきてて返事を返してると。

「…めん…なさ…い」

小さくとても小さく聞こえたアイツの声。

まただ。

ブランケットを上まで引き上げる前に頬に流れて落ちてた涙を拭う。

「寝込み襲うとか趣味わるいぞー。」

「わっ…なんだ山ちゃんか」

後ろから声をかけられ振り向けば私服姿の山ちゃん。

「早く毛布かけてやれ安眠できないだろ」

「毛布じゃなくてブランケットだろ…」

頭までかけて。時々聞こえるアイツの本心。

「にしても…修学旅行前日まで飲み歩くとは1回お説教しないとな」

「聞いてたのかよ」

「なぁーに“たまたま”聞こえただけだよ」

嘘付け。

「お前も大変だなコイツのお世話」

「別に…」

無駄に背デカいくせに人に優しくて。

それでも周りとどこか一線ひいてる。

「やっぱり昔のこと引きずってんの?」

「は?え、なんで…」

「コイツの協力者なんで」

「協力者?」

「あれ。あ、そっか。河心は巻き込むなって言われてたの忘れてたわ」