すると、真ん前に拓人の顔。 あと数センチで鼻がぶつかりそうな距離だ。 私はなんとなく、元の体勢に戻った。 なんだろう、ドキドキじゃない。なんだかズキズキと心が痛んだ。 だって…拓人…。 私をなんだか優しい、愛おしげな目で見ていた…。 どうして? お互い楽だから付き合ってるんでしょ? そこに恋なんて感情、ないでしょ? もしあるのなら、私は…。