誘惑したくなる上司の条件





抜糸も無事に終わり、久しぶりの出勤。


「果穂、もう大丈夫なのか?」

「川嶋!病院まで連れ添ってくれてありがとね!」

「いやー、救急車がくる前に死ぬんじゃねーかって思ったけど、やっぱお前はそんな簡単に死にゃーしなかったな」


自分の言葉に自分でゲラゲラ笑う川嶋。

うん。

なんかこんな感じ、久しぶり。



「あ、もう大丈夫なのか?」

「課長、大丈夫です!今日はさっそくこの間の挽回をするのに連絡をいれてみます!」

「頼んだぞ。」

「はい!」

私の肩をぽんっと叩いて、他の社員に声をかけていく課長。


あの日から

私…

ますます、課長のことを意識しちゃってるんですけど…。


「どうした?ぼへーっとして、やっぱり打ち所悪かったのか?」

心配そうに顔を覗き込んで来た川嶋の鼻を思い切りつまむ。

「ぼへ顔のあんたに言われたくないわっ!」