誘惑したくなる上司の条件



とりあえず、麦茶しかないから麦茶をだすと、私の頭をちらっと見られてなんだか困る…。


「頭、大丈夫か?」

「…どういう意味でしょう?」

「…包帯、いつとれるんだ?」

「抜糸したらとれます。」

「…見舞いに行けなくてすまなかった。」

「ただの検査入院ですから」


なんとなく、きまずい雰囲気に、麦茶すら飲みにくい。

「契約の件…すみませんでした。」

「事情が事情だからな。先方に話しをしに行ったよ。」

あの恐そうな社長さんの顔が頭に浮かぶ。


「ご迷惑、おかけしました。」

きっと、この契約の件は無かったことにされてしまったに違いない。


思わずため息をついてしまった。


「俺が代理で商品説明をしに行ったんだが…駄目だった。」