誘惑したくなる上司の条件



「真奈美…子供生まれたばかりなのにめいわくかけてごめんね?」


「大丈夫、うちは果穂と違って実家が目と鼻の先だから

こういう時はいつでも預かってもらえるんだから」


「ほんと…ごめん」

「今日はとりあえず検査入院らしいよ?」

「頭の?」

「じゃないの?」と真奈美が笑う。

「別の意味で問題が見つかるかも…」

「果穂の場合は、頭のネジ二、三本、抜けてますよって言われるかもよ?」

私をからかいながら、真奈美がまたまた笑う。


「真奈美は本当、いう事がキツイよね…」

「心配かけたんだから冗談くらいゆるしなさいよ?」

「わかってる」






実家に子供を預けている真奈美が、病院を出た後は一人部屋の病室が

やけに、しんと静まり返っていた。


ひったくり犯…

私のビッグチャンスを邪魔しやがって…

絶対にぶん殴ってやりたい。