誘惑したくなる上司の条件



「あー…いや、やっぱり大丈夫です。」

「そうか、それなら自分で頑張れ」

「…はい。」


なんだろうな。

今までと違って一線も二線も引かれているような気がする。



課長、私なんだか淋しいんですけど。


「じゃあ、帰ります。」

「ああ、お疲れ様」

去り際、振り向いて見たけど、課長と視線が合うことはなかった。


課長…どうしちゃったんですか?

ついこの間、一緒に畑作業をした仲じゃないですか…。


やっぱり私…

淋しいです。


でも、そんな余韻に浸る暇もなく明日の契約のためのデモンストレーションを家に帰ってから何度も繰り返す。


この契約を成功させれば、もしかしたら課長もいつもの課長に戻ってくれるかもしれないし…。