「し、死んでる……っ」



うぅ……っ

な、なんで……



死んでる人たちを見て

純太くんが言っていることが本当だと思った



「友也……大丈夫だから…
ほら、部屋に戻ろう…」



なんで……

なんで、純太くんは……



「なんで冷静でいられるの…っ!
これを見て、何も思わないの!?

亮輔くんが死んだことさえ……
冷静で…………」



「じゃあ、どうしろって言うんだ…っ!」



純太くん………



僕が純太くんに怒鳴ったのも…
純太くんが僕に怒鳴ったことも初めてで……

僕はいつも優しい純太くんが怒鳴ると思っていなくて、すごく驚いた




「冷静でいようって思わないと…
気が狂いそうになるんだよ…っ!

こんな状況で、冷静でいられるはずがないだろ…
冷静になろう…としてんだよ…


亮輔が死んで…残ったのは、俺と友也だけだ
だから、俺がしっかりしないと……」



「純太くん……」




純太くんは、頭を抱えて膝を地面につけ
俯いていた



「俺が友也を守らないと……俺が…」



パンッ……!



僕は、その言葉にムカついて純太くんの頬を叩いた



「友也……?」


「僕がいつ……
僕がいつ、純太くんに守って欲しいなんて言った…!?

純太くんにいつも守ってもらってばかりいたけど…

僕は男だ!

僕だって、純太くんを守れる!
芽依ちゃんも守って見せる!

僕を子どもや女の人と一緒にしないで…っ!」




純太くんに守ってばかりいたけど……

僕だって、純太くんたちを守りたい!


か弱い女の子じゃないんだ!

僕は男だ!


守りたいんだ!

大切な人たちを…!