「………僕、人を殺した…

ターゲットは僕らが狙っていることに気づいていたみたいだった…
だから先に仕掛けた鈴本くんが殺された…

僕、怖くなった…
人を殺すことも人が目の前で死んだこと…

いっそ、僕が死にたかった
だけど芽依ちゃんが僕を待ってると思うと死にきれなかった

だから、僕はターゲットをより調べて近づいた
ターゲットは女好きらしいから、女の格好をした
僕が男だとバレず、人気のないところに誘ったら飛びついてきて、すぐに殺せた…

僕、芽依ちゃんのためなら何でも出来た…
人だって殺せたんだ…

ごめん…ごめんなさい…っ!
純太くんも亮輔くんも僕に近づかない方がいい…!

僕は芽依ちゃんのためなら何でも出来る
最低なヤツだ…っ!」


友也は狂ったように涙を流しながら笑い
頭を抱えて俺らに言ってきた

俺はそんな友也になんて声をかけたらいいか分からず、ただ友也を抱きしめた


友也は人を殺した
人を殺してない俺が友也に優しい声をかけても、友也を傷つけるだけだ

なら、俺は友也を抱きしめるしかない
俺はお前から離れて行かないと安心させるために…


「僕は…っ!
うう…っ…僕、ごめんなさい…っ!
ごめんなさい…っ!」


友也はひたすら誰かに謝っていた


それは殺したターゲットなのか…
それとも殺された鈴本ってヤツなのか…

それとも…
俺らや芽依ちゃんに向かってなのか…


俺らはただ黙って、そんな友也を見守り続けた