僕のはなし・続


『アイツ、一人みたいだな…』

「うん…」


ターゲットの男の周りには誰もいなかった
ターゲットは近くの店に入ると、すぐに店から出て女の人を連れホテルに入った


『チッ。ラブホに入るのかよ…
行くぞ、羽柴くん』

「えっ…う、嘘!?」


鈴本くんは、僕の腕を引っ張っると男が入ったホテルに連れて行った

僕は男だとバレないかビクビクしながら俯いていたが、難なくホテルの中に入れて部屋まで入れた


『男はこの隣の部屋に入ってる
ホテルなら、簡単に殺せるだろう

相手はまさに丸裸だからな?』

「う、うん…そうだね…」


鈴本くんは、またニコニコ笑っていて
僕は少し鈴本くんに恐怖を感じた

人を殺すのに笑顔で向かおうとしてるから…


『あと十分くらいしたら、俺は行く
羽柴くんが先に行くか?』

「ぼ、僕……」


人を殺したくない…
だけど、芽依ちゃんを助けたい…


『あと十分ある
それまでに答えを出して

行かないなら、俺が行く』


どうすればいい…
どうすれば…



考えてるうちに
いつの間にか十分は過ぎてしまった


『じゃあ、俺は行く
恨みっこなしだぜ、羽柴くん』


鈴本くんは、手に拳銃を持ち
僕を部屋に置いて、部屋を出て行った


芽依ちゃん……
嫌だ、芽依ちゃんを死なせたくない!


僕は鈴本くんを追いかけようと部屋から出ようとしたら…


パンッ、パンッ!!

『キャーっ!!!』


二発の音と女の人の叫び声が聞こえた


鈴本くんが撃ったんだ…
ごめん…ごめん、芽依ちゃん…!

僕が情けないばかりにゲームに負けた…
芽依ちゃんを死なせてしまった…


芽依ちゃん……
芽依ちゃん、死ぬ場所は違うけど…
また、死んでも一緒にいれるかな…?


僕は死ぬ瞬間を目を閉じて待った

だが、いくら経っても僕は死ななかった
それに、いつもメールが届くのに今は何も来ていない


何故だ……?


僕は外に出ようとしてドアを少し開けたら…


『このガキ、どうします?』

『俺を狙ってたのは、こんなガキだったとはな…

もう死んでんだ。あとは任せる』


二人の男の声が聞こえ、ドアの隙間から
床の上で倒れている鈴本くんがいた


す、鈴本くん…!!

な、なんで…
鈴本くんが…


僕は口に手を当て声が出ないように、男二人の会話を聞いていた


『なぜ岸谷さんが狙われたのか不明でしたが…

これで安心ですね』

『馬鹿か。
俺の敵はガキだけじゃねぇんだ
油断は出来ねぇよ』

『女は殺されちゃいましたね…』

『クソ。しばらく遊んでねぇから楽しもうと思ったのによ

また、女見つけねぇと』

『そうですね
じゃあ、あとは俺がやっときますんで
楽しんでください』

『ああ』


そう言って男二人の声は消えた