『じゃあ、まずはこの男を捜そうぜ?
そこからは、別れて行動するってことでいいか?』
「う、うん…」
確かに…
ターゲットの男を見つけないと話にならない
僕と鈴本くんは、ターゲットの男を見つけることにした
辺りは真っ暗だが、店の光で近づけば人の顔が見えていた
周りを歩いている女の人たちは水商売をしている感じの格好で
男の人たちは、スーツを着ている人が多かった
『この辺りは、そういう店が多いみたいだな…』
「う、うん…」
僕と鈴本くんは場違いって感じで
周りから浮いていた
『ちょっと今の俺たち目立つな…
あっ、そうだ!』
鈴本くんは何か閃いたあと
いきなり僕の肩を抱きしめてきた
えっ…な、何!?
『しっ。静かに…
俺らはカップルの様に周りから思わせよう
辺りには、ホテルがたくさんある
そこに出入りしている客だと思わせて
ターゲットを捜そう
幸い、羽柴くんは女に見えるから
不自然ではない』
「……そ、そういうことか…
う、うん!ターゲットを捜そう」
ちょっと女扱いされたのは嫌だけど…
そんなこと言っている場合じゃないもんね…
僕らはカップルの様に身体をくっつけ
ターゲットを捜した