「…………。」
視聴覚室に二人で座ってた。
アタシは、涙が沢山出した。
訳も分からないまま、ずっと。
何度も顔と頭を行き来する君の大きな手に、少しずつ罪悪感を広げていった。
「遥、落ち着いた?」
「ごめん、アタシ……。」
「図書室でなんかあったの?」
「…………。」
高橋の顔が思い浮かんだ。
でも、言わないでって言われたから……。
「やっぱり何かあったんだ。……誰かになんか言われたら俺に言えよ?俺がぶっ殺してきてやる。遥を守るから……。」
「違うのっ。別に、何もないよ……。」
スカートをギュッと握った。
悔しさで、スカートが破れるんじゃないかって、少し怖くなるくらい。悲しみに埋もれるその心に、戸惑っていた。
「…………じゃあ、どうして、そんな悲しい顔してんだよ。そんな顔、俺はしてほしくないんだよ……。」
「ごめんなさい……、宮下に、酷い事してると思って。宮下が、辛いと思った。……アタシも、同じように、辛かったの……。」
「は…………?」
驚いたような眼でアタシを見ると、宮下は軽くアタシの頭を小突いた。
「酷くなんかないよ。俺がワガママだったんだな。辛い思いさせて、ゴメンな……。」
「…………。」
こんなに、優しくされて、良いのかな……?


