五月雨・序


“パタパタパタ。”

踵を履き潰した上履き。
友達と偶然かぶったヘアピン。
他の人からは、どう見えてるのかな。

「は~るかっ。」

嬉しそうに手を振ってきてくれる宮下。
あたし、今幸せなんだよね?
何度も繰り返してしまう疑問。
そもそも、友達としての好きなのに。
…………アタシ宮下に悪い事してる?

「あ、宮下。終わったよ。」
「そっか、担任来ちまうとこだったぞ。」
「え、本当?」

宗助も、もしかしてこう思ってたの?
アタシがフラれて辛そうだったから。
だからOKしてくれたの?
だから、無理して付き合って。
だから、他のところを見ていたの?
そういう、貴方の優しさだった?

「…………。」

無意識のうちに、涙が出ていた。

「遥?」
「っ…………。」
「どうしたんだよ……?」

ごめんなさい。
周りにアタシは、迷惑ばかり掛けていた。