Assassins

牧師の言う通り、組織の準備するアジトや戸籍は、意表を突くものばかりだった。

脛に傷持つ者が縋りそうな水商売や裏稼業に身を隠していては、警察もすぐに嗅ぎ付ける。

敢えてこういった教会の神父や牧師であったり、孤児院の経営者であったり、時には警察関係者に紛れ込んでいる事もある。

一体どうやってそんなアジトや身分を準備するのか。

亮二にも分からない事ばかりだ。

「それで…ここに松岡さんは来たのか?」

長椅子に腰掛ける亮二に、牧師は首を緩々と横に振る。

「松岡さんとはぐれたのですね…心配です…今はただ無事を祈るばかり…」

胸の前で十字を切り、キリスト像に祈りを捧げる牧師。

…よく言う。

亮二達暗殺者など、組織にとっては駒の一つに過ぎないだろうに。